小走りで走る真名。うちの教室から女子トイレまでは、少し距離がある。
 そろそろ次の授業だからと足早になっている生徒たちの合間を抜け、俺も真名の後を追う。
 そして階段脇を通り抜け、トイレの方に向かおうとしたその時――

ドンッ

にしき(アマツ:「わふっ!」
勇:「なっ」

 階段側から現れた少女に体当たりされた。

勇:「痛た……だ、大丈夫、って。桐!?」
にしき(アマツ:「くぅん……んんぅう〜〜」

 ぶつかってきたのはにしきだった。
 体勢が悪かったのか、ものの見事に転んでしまっている。

勇:「悪いっ、大丈夫……くわっ」

 パンツ見えた。
 いやいや。見ちゃイカンだろ。

にしき(アマツ:「わふー、んぅう〜〜……くぅん」
勇:「ご、ごめん桐! 俺、ちょっと余所見してたかも……」
にしき(アマツ:「ふわ!? あ、あわわわわわっ、ごごごめんなしゃいでしゅ〜〜」

勇:「……でしゅ?」

 噛んだ?

にしき(アマツ:「こちらこそなのでしゅ、しゅみましぇんでした……うあ!?」
勇:「なんだ!?」
にしき(アマツ:「こんなことしてる場合じゃないのでしゅ! 早く、早く戻らないとなのでしゅーっ!」
勇:「お!? おぉ、そろそろ授業始まるしな!? そ、そうだけどな!?」

 なんだこれは。
 ふざけているのか?
 あの堅物星人・桐にしきがか!?